お疲れ様です。
人生で起きたすべての事が宝物のエイルです。
私の後輩でバナナという人間が居ました。なかなかのすっとんきょうな男でしたが、私の会社ではみんなから愛されており、必要とされていました。
しかし残念ながら、家の都合で辞めることとなってしまいました。残念でしょうがありませんでした。私はそれを聞いた時、とても悲しかったです。
今日はそんなバナナとの思い出を書き、懐かしもうと思います。
私はその日先輩のにしまさん、ゆうちゃんと共に仕事をしていました。
若手メンツで仕事をしていた為、この後どこかに繰り出したくなりました。
私「今日若手3人でせっかくなんで、飲み行きませんか?お二人とも残業なさそうっすよね?」
にしまさん「いいねー、行こうや」
ゆうちゃん「残業無いよ、いこいこ」
2秒で飲み会のメンツが決まりました。
私「あっそうだ・・・バナナ呼びません?あいつ暇してないすかね?」
にしまさん「おっいいねーww♪異動してから飲み行ってねぇなバナナと。」
ゆうちゃん「よぼよぼw」
2人とも何故か既に笑っていましたが、2秒でバナナを呼ぶことが決定しました。
バナナはその時子会社に居た為、勤務形態がわかりませんでした、なので電話して予定を聞かなければなりません。
休憩時間になった為、一番後輩の私はバナナに電話しました。
トゥルルルルルルル・・・・
バナナ「はいっ!!はーい!!」
信じられないかもしれませんが、彼の辞書には「もしもし」という言葉がありません。
私「よっ♪久々♪」
バナナ「エイルさん?!・・・お疲れ様です!!はぁーい!!」
返事のタイミングは一般的な人と違うかもしれませんが、返事の大きさだけはいっちょ前でした。
私「元気そうだな、今大丈夫?」
バナナ「全然大丈夫ですよ!!久しぶりですね!!」
私「久しぶりだな♪バナナ今日仕事じゃなかったら、これから飲みに行こうよ」
バナナ「え?・・・・・・ほんとですか?・・・・・宴会ですか?・・・・」
何故か声のボリュームが著しく下がるバナナ・・・・。
私「宴会?・・・・まぁ飲み会なんだけど行ける?にしまさんとゆうちゃんも来るんよ。」
バナナ「え?・・ほんとですか?・・・楽しいだけのやつじゃないですか・・・」
私「だからバナナを誘ってんだよ。」
バナナ「・・・・すいません・・今日これから夜勤なんですよぉ・・・・」
あー残念。仕事なら来れるはずがありません。
私「そっか、それなら仕方ない。残念だな、まぁいつでも行けるしまた誘うわ。」
バナナ「エイルさん、それ・・・・・」
私「え?・・・」
バナナ「なんとか明日にならないですかね?」
私「無理だろそんなの(笑)どう考えても無理だろ(笑)」
バナナ「だめですか?・・・・」
私「すごい事言うなぁお前は(笑)」
残念ながら、バナナは来れませんでした。バナナは仕事があるのに、粘り強くなんとか行く方法を考えていました。
休憩時間が終わり、この電話のやり取りの一部始終を先輩2人に話した所、腹を抱えて笑っていました。
ゆうちゃん「今日これからやるっつってんのに、明日になるとでも思ってんのかなあいつは。」
ゆうちゃんも笑ってはいましたが、半分呆れ顔でした。
にしまさん「腹立つでぇー(笑)」
私「でしょ?滅茶苦茶な事言ってましたわあいつ(笑)まぁ今日は3人で飲みましょう。危うく変な事ばかり言うやつを連れてくるところでしたよ(笑)」
3人で笑いながら、夜の店に繰り出しました。
それから数日経ち、にしまさんは用事でショッピングモールに出かけていました。
そこで遠くから、なんか聞き覚えのある声が聞こえてきました。
「に・・・・・・ん」
「にし・・・・ん!!」
にしまさん「ん??」
あたりをキョロキョロするにしまさん・・・・。
「にしま・・・・ん!!」
声がする方向がようやくわかった・・・。
にしまさん「誰?・・・・あっあれ??!!」
100メートルくらい離れた通路からバナナがこっちに向かって猛然と走ってきていました。
うわぁぁ!!!
あまりにもびっくりしたそうで、思わず逃げ出しそうになったそうですが、声の主がバナナという事に気付いた為、なんとか踏みとどまりました。
あぶねぇ、ゾンビかと思った・・・・・
にしまさん「なんだよバナナか・・・・」
バナナ「はぁー-い!!お久しぶりですにしまさん!!」
返事は相変わらずいっちょ前です。
にしまさん「バナナお前、よくあんな遠くから俺だってわかったな?(笑)」
バナナ「分かりますよ!にしまさんの事忘れるわけないじゃないですか!!」
先日飲み会に誘って来れず、話したい事もあった為、にしまさんは頼まれていた用事もありましたが、ここは一旦、バナナと話す事にしました。
にしまさん「この前飲み会残念だったなぁ。最近どう?元気してたか?」
バナナ「あっ!・・じゃあ、にしまさんまた!!僕忙しいんですよ!!友達待たせてるんで!!」
走って来た道を再び戻っていくバナナ・・・・・
にしまさん「・・・・・・・」
腹立つでぇー(笑)・・・・・・