お疲れ様です。
今回のスポーツ記事はかなり評判が良く、感謝しています。
汗っかきと共通の友人である、「あっちゃん」に連絡した所、喜んでいました。
楽しみが増えたと言ってくれました。友人にとってそういう楽しみになるブログ、ワクワクするブログにしていきたいと思いました。
エイルです。
前回までのお話はこちら
↓
したたる汗が私達の緊張をより一層際立たせます。
2ゲーム目になり、ギャラリーが盛り上がっています。
2人共一度もやったことないスポーツを1回もミスできない状況でやっているのです。そりゃあ緊張はするでしょう。
1ゲーム目は相手のアサ・ジミ子ペアに取られてしまいました。
2ゲーム目を取られてしまうと、負けになります。それと同時にチームも負けになります。
私達が試合をしている反対側のコートが丁度開いたため、「チーム汗っかき」の4番手副将戦である力也・さやかペアも同時進行で試合が進むことになりました。
K子「ここでやられたら終わりさぁ~」
うめ「2人で粘って粘って、ラリーで勝っていこう。」
マーフィー「本当に良いラリー出来てるから、自信持っていこう!!」
ダーエー「頑張って!!」
私・汗っかき「分かってる!!力也もさやかも頼むぞ!!」
力也・さやか「うんっ!!!」
全員で円陣を組んで、チームメイトから励ましの言葉をかけられ、コートに送り出されます。
唯一の経験者であるエース・ハラさんも5番手の大将戦に備えて準備を続けていました。
ブンッ!・・・・・ブンっ!!・・・・
私・汗っかき「・・・・・・・・・・」
2ゲーム目はこっちのサーブゲームです。ルールは同じで4点先取。女性がいるペアは一人につき1点加算された状態でスタートのなります。
汗っかき「・・・エイル!絶対に勝とう!!」
私「勝とう!!決勝まで行こう!!」
気合十分。コンディションは抜群に良い状態です。
汗っかき「行くぞアサっ!!」
アサ「来い!汗っかき!!」
スパーン!!!
鋭いサーブが決まります!!
私「凄い!!汗っかきってサーブの人なの?!」
審判「フォルト!!!!」
汗っかき「なにっ?!」
サーブの一連動作とサーブのバウンドする位置を審判が見ています。
相手コートの枠外に汗っかきのサーブが炸裂したのでフォルトを取られました。もう一度フォルトを取られるとダブルフォルトとなり、相手に点が入ります。
汗っかき「おいおい!!急に大ピンチじゃないか!!!」
さっきまで、このゲームはこっちがサーブだから有利だと言っていましたが、途端ピンチになりました。テニスとはシーソーゲームそのものなのです。
結果・・・・・。
ポコーーーン・・・・。
先程のような鋭いサーブを打ち込むことは出来ず、超山なりの、先程の速さの5分の1くらいの速さの球を打ち込みます。
アサ「こんなのカンタンっ!!」
パコンッ!!!!
アサのリターンが私に襲い掛かります。
身体のあらゆる関節を変な方向に向けながら私は全力でそのボールを返します。
誰か私や汗っかきに、基本を教えてる人は居ないのでしょうか・・・・。
100%混じりっ気なしの我流でやっている私と汗っかき。
スラムダンクの安西先生も、かつて教え子の谷澤選手にそう思っていた事なのです。安西先生の気持ちが分かります。
私達はかっこつけて、スマッシュや高速サーブを狙っていたのですが、もうそんな事はしません。
完全に欲を捨てて、相手に立ち向かう男達・・・・。
汗っかき「・・・・・・・・・・」
ポコーーーン・・・・・。
ジミ子「えいっ!」
パッサッ!!!(ネットに引っかかります)
汗っかき「よっしゃぁあああ!!!!」
私「いい!!ナイスサーブ!!!!」
汗っかき我流の山なりサーブが炸裂します。
ここで私は気づいてしまいました・・・・・・。
もしかして・・・・・。
しかし・・・・試してみる必要があります。
汗っかき得意のサーブが入り、アサがリターンで返します。
それを汗っかきの手首関節を犠牲にした全力のフォアハンドで返します。
アサが私に返してきます。
私は極力難しいバックハンドで返したくないので、足の関節を内股にしてただただ向こうのコートに返すことに集中します。
ポコーーン・・・・。
私「・・・上手く行った!!」
そのままジミ子が空振り!!
汗っかき「おっしゃぁあ!!!エイルナイス!!!」
私「やった!!・・・・分かったぞ!!」
わかりました・・・・・・。
アサは上手いですが、ジミ子はテニスがあまり上手くないのです。
気付いてしまいました。とうとう私は相手の穴に気付いてしまいました。
汗っかき「ジミ子ぉ!!!おっらっ!!!」
水を得た魚のように汗っかきの関節犠牲心スマッシュが炸裂します。
実にこの2ゲーム目、相手に1点もやらずに取りました。
私「やったぜ汗っかき!!!」
汗っかき「エイル!!このまま行こう!!」
ハイタッチ!!!
マーフィー「おおお!!!やった!!!」
ダーエー「やればできるじゃん!!!強い!!!」
ベンチから歓声が沸き起こりました。
3ゲーム目が始まりました
向こうのサーブゲームですが、もうそんな事は関係ありません。
アサに打たせなければいいのです。ジミ子にテニスをして貰えばいいのです。
だんだん、このテニスのダブルスというものの「戦い方」が分かってきました。
1点でもやったら向こうがゲームポイントというかなり厳しいルールでやってきた事だからこそ編み出した必勝法です。
私達は極論、アサちゃんとテニスをしたくないのです。ジミ子ちゃんとテニスをしたいのです。そういう思いを持ってテニスに打ち込むことが大切なのです。
18歳にもなって、なんて私達は我儘なダブルスペアなのでしょうか。
私達は調子の乗って色気を出したせいでデュースになってしまいましたが、必勝法を知っているのでもう恐れる事はありません・・・。
汗っかき「おっしゃぁあああ!!!勝ったぞぉ!!!」
私「やったぁあああ!!!!」
鬼の首でも取ったかのように叫ぶ私達。体の間接全てを犠牲にした甲斐がありました。
抱き合う二人!!先日まで他人だったとは思えなかったです。
ベンチも大騒ぎで、飛び出してきます。
やったあぁぁぁぁぁ!!!!!
決勝戦でしょうか??・・・・・
ベンチに座り、クラスメイトの女の子達に囲まれアクエリアスを飲んでいました。
K子「やったさぁ~、かっこよかったさぁ~」
ダーエー「よく勝ったね!!」
何歳になっても女性に褒められるのは嬉しいものです。エヘヘ♪・・・
いやーよかった・・・・これでまだ私達の試合は続きます。さぁ4番手の力也とさやかを応援に行くかぁ・・・・。
すると、4番手の力也とさやか、応援に行っていたパイナップル頭のうめと、エース・ハラが帰ってきました。
1ゲーム目が終わったのでしょうか・・・・。
汗っかき「よっしゃ!力也、さやか!すぐに俺達も応援行くわ!!」
さやか「駄目だったぁー」
力也「負けたでー-」
全員「・・・・ブゥゥー!!」(アクエリアスを吹き出す音)
ズコォォォォォォー!!!
ガコンッ!ビリビリビリ!!
ベンチからアクエリアスを持ったまま全員転げ落ちました。ベンチの足が外れて壊れました。
フェンスにかけていたチームの横断幕もK子が持っていたラケットに引っかかって破れ、その勢いで大きく傾いてしまいました。
私・汗っかき「ふ・・・ふざけんなや力也!!どれだけ苦労したと思ってんだ!!」
力也「俺、テニス向いてへん。」
私・汗っかき「黙れ!関西へ帰れ!!」
力也「お前ら最近、俺の扱い酷ないか??!!」
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
チーム汗っかき・・・1回戦敗退!!!!
カンカンカンカンカン!!
汗っかき「よし!」
ベンチを直して、K子が破れた横断幕を縫って、・・・みんなで嘆いていました。
ここで、テニスの進行をしている役員のオオヒロさんがやってきました。
オオヒロ「エイル!汗っかき!見てたけど凄い試合だったな!!間違いなく1回戦の中で一番の試合だったぞ!!」
私・汗っかき「ありがとうございます!!」
オオヒロ「残念ながら負けにはなっちゃったけど仕方ない、チーム戦だから・・・・。」
私・汗っかき「はい、チームですから!!仕方ないです!さやかも頑張りました!!」
さやか「ありがとう!!」
力也「お前らさっき俺にボロカス言ってたやん・・・・。」
オオヒロ「ところでさ・・・5番手大将戦どうする?お前らのチームのダーエーさんがまだ試合一度もやってないでしょ?時間的に余裕あるから、良かったらやってもいいぞ。・・・・ダーエーさん、大会に出ているのに、何もせずに帰るのもなんか嫌でしょ??」
5番手大将戦に出る予定のダーエーのペアであるエース・ハラさんが再びラケットを持ちます。
私・汗っかき「・・・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
ダーエー「いや、もういいです負けたので。ローソン寄って帰ります。」
みんなより年上のダーエーは冷めていました。大人でした。今日テニスが出来なかった事なんて、自分の人生にとってどうでもいいのです。
それよりもみんなで優勝を目指して向かったこと、勝ちに向かって戦い、仲間達を応援したことの方が大事なのでした。
カランカラン・・・・
準備万端のエース・ハラさんはラケットをその場に落としてしまいました・・・・。
私・汗っかき「・・・・・・・・・・・・・」
みんなで戦って、励まし合って、最高の大学生活のスタートを切る事が出来ました。結局このチーム汗っかきのメンバー全員、誰一人学校を辞めずに、一緒に卒業する事が出来ました。
本当に自分的には面白くていい思い出話です。この「はじまりのテニス」をきっかけに、これからも学生生活の思い出話をガンガン記事にしていこうと思います。読んで頂いた皆様、本当にありがとうございました。