お疲れ様です。
滅茶苦茶暑いですね。こんな日にはビールを飲んで枝豆を食うのが一番ですよね。
ひんやりするには、かき氷やアイスクリームを食べるのもいいかもしれません。
飲み物、食べ物以外では、「怖い話」、これが一番ひんやりしますよね。
エイルでございます。
何年も前の話になりますが、私が知人から聞いた、少し冷える話を今日は紹介したいと思います。是非、情景を頭の中で思い浮かべながら読んで頂くと幸いです。有名な話かどうかわかりませんが、私がこの話を親しい先輩にした所、ビビッていた事を思い出します。
このエイルブログで紹介するには、物語タッチで書くのが一番良いかと思いましたので、今回は1つの物語として読んでやって下さい。
物語は前編と後編に分かれています。今日は前編です。
とある田舎町の居酒屋さんで2人は出会いました。
この猛暑で全員タンクトップ姿でした。田舎過ぎるので、たまにその辺を半裸で歩くこともありましたが、今日は初めて会う女の子と一緒でしたので、値段物のエンジのタンクトップにネックレスを付けて出陣していました。
日焼けた小麦色の肌に黒髪のタクミとニカは向かい合った4人掛け席で話しています。この2人の他にも男女それぞれ1名ずつ向かい合って話していました。
女の子の話にあまりに驚いてしまって、僕はお酒を飲む手を止めてしまいました。
タクミ「・・・え?・・・釣りやるの??!!」
ニカ「やるよ!!川釣り専門だけどね!!」
タクミ「マジで!?・・・女の子で釣りする子に生まれて始めて会ったかも・・・・・。」
店で出されていた魚料理の話題から、お互いの共通の趣味である釣りについて話していました。
ニカ「・・・じゃあ今度行こうよ!!」
その女性の発言で僕は目を細め、生ビールのジョッキを再び手に持ちます。
タクミ「今度だって?・・・・・・いやいやニカちゃん、絶対それ社交辞令でしょ!!(笑)そうやって俺は何度も女性に袖にされ続けてきた・・・行こう行こうと言って結局誰も行ってくんねぇんだよなぁ(笑)・・・ゴク・・・ゴク・・・・。」
生ビールを勢いよく飲み干します。
タクミ「あー!!うめぇ!!」
見かねて斜め向かいに座る女性が間に入ってきます。
カイハラ「・・タクミ、この子ホントに釣り行くよ!証拠に・・・・この写真見てよ!!」
高校からの同級生であり、今も同じバイト先のカイハラがスマホを見せてきます。
同じ川釣り仲間とのグループショットでした。
どれどれ・・・・・ん?なんだか・・・楽しそう写真だなぁ・・・。
ニカと共通の友人であるカイハラからどこかのSNSで投稿された写真を見せられました。
先月行われたとある有名釣りスポットでの釣り大会の写真でした。
3人組でボートに乗り込み、その3人で釣った一番大きなブラックバスのサイズがそのチームの記録となります。他に生息しているブルーギルやコイやフナはノーカウントルールでした。
小麦色の肌のニカが巨大ブラックバスの口元を持って笑顔でピースサインしてる写真でした。
タクミ「・・・うわっでっけぇ!!何センチなの?!」
ニカ「えー-とね、これ55.5センチ・・・だったかな?・・・。一応、鼻の差で4位入賞したよ♪もう4cm大きければ優勝だったんだけどね・・・。相変わらずすっごいヒキだったよ!バス釣りは本当に楽しい♪難しくないし♪カイハラにも行こうって誘うんだけど全然一緒に来てくんないのよ。」
カイハラ「タクミ、喧嘩になったらニカにやられちゃうんじゃない?(笑)彼女結構力強いよ(笑)」
ニカ「ちょっとやめてよ(笑)恥ずかしいから(笑)・・・釣り上げるの無理だったから一緒に乗ってる人に手伝って貰ったんだよ。」
恥ずかしそうに笑うニカ。白い歯がとても印象的でした。
タクミ「・・・大会出てるし、どうしても釣り上げたいよね♪勝負かかってるから。」
ニカ「そうなのよ!いつも以上の力が出た!」
タクミ「やっぱニカちゃん自分で持ち上げてんじゃん!!(笑)」
タクミの横に座る幼馴染のミズノがいよいよシビレを切らします。
ミズノ「・・・タクミ、もういいから早く連絡先交換しろよお前はよぉ!!(笑)」
タクミ「おー---!!ナイスミズノ!!(笑)そういう事自分からなかなか言えないので助かります!あの・・・・・いーい?釣り行く時、ちゃんと俺から誘うから。」
ニカ「いいよ!!私も釣り行きたいし、次休みいつ?」
タクミ「明日だよ♪」
ニカ「私も明日!」
タクミ「行こう!!」
ニカ「うん!!」
フィッシュ、オーン!!!♪♪
ミズノのおかげでカイハラが連れてきた友人のニカちゃんと連絡先交換できました。
前の彼女と釣りデートは行ったことがありましたが、なんせ初心者の為彼女のお世話で手いっぱいになってしまい一切楽しむことが出来ませんでした。果たして楽しむことが出来るのでしょうか。
地元も近かった為、近くにあるそこそこ釣れると評判の池に待ち合せました。
ニカ「タクミくんおはよう!お待たせー!♪」
ピンク色の服装で日よけのアーミーハットを被っていました。
タクミ「ニカちゃんおはよう!釣りガールって感じ♪似合ってるね♪よーし早速やろうぜ♪」
虫よけスプレーを使用し、いざスタート。
本当にニカは手際よく、慣れた様子でした。自分でも細かい作業が得意だと言っている位でしたので仕掛けを作ったりルアーをつけるのも得意なんだろうな。これなら僕も安心して釣りを楽しめます。
当然釣りをしにきていますので、釣りをしてはいましたが、せっかく知り合ったニカちゃんとお話がしたくてしたくて、たまりませんでした。
傍にあった自動販売機でジュースを買ってきて、二人で竿を置いてもってきた簡易ベンチに座って話していました。
タクミ「・・・昨日カイハラに見せて貰った写真だけどさ、あれって・・・・誰と大会でたの?」
ニカ「あーあれは兄だよ。あと兄の友達。3人でどうしても出ないといけないから私が無理矢理呼び出されたのよ。・・・歳が10も離れてるからね、私と兄は。今でもお子ちゃま扱いだよ(笑)」
タクミ「あっそうなんだ・・・・。いいなぁ、兄弟で仲良さそうだね。うちにも姉貴と弟が居てさ・・・・・」
兄貴かぁ!!・・・ビックリさせんなよ!!・・・マジでよかったぁ・・・彼氏とかではないからよかったぁ・・・・・。
その日、結局魚は釣れませんでしたが、その日から僕たちは何度も一緒に釣りに行くようになりました・・・・。
バシャバシャバシャ!!!・・・・
・・・・・・・・
ニカ「タクミ見て!♪・・いぇーい!!ブルーギル!!」
楽しそうに釣れた魚を見せる。
タクミ「やるじゃんニカ!!・・・はい、チーズ♪」
持って来たデジカメで写真を撮りました。とても楽しいひとときでした。バイトが無い時はいつも2人で一緒に居るようになりました。
はじめて出会った居酒屋で2人でご飯を食べていました。
タクミ「美味いねこの魚料理!この田舎町はここくらいしか店が無いからなぁ・・・。」
ニカ「うん、そうだね・・・・・・」
タクミ「ニカ・・・・あの・・・・・」
ニカ「ん?・・何?・・・」
タクミ「ニカ・・・・あの・・・よかったら・・・俺と付き合ってくれないか?最近・・・いつも一緒に居るし、あの、これからは普通の友人としてじゃなく・・・・その・・・。」
ニカ「・・・・・・いいよ。遅いよタクミ!!秋になったじゃない!!・・・早く言ってよ!!♪」
タクミ「え?・・・やったーい!!!!♪」
スーパーマリオのようにその場でジャンプしました。
トゥーーーン!!!!♪
幸せ太りに気を付けるぞーい!!
何回目かのデートで僕たちは付き合う事になりました。ミズノ、カイハラ、ありがとう♪
実は、今日の朝幼馴染のミズノからメールが来ていました。
「ミズノ:はぁ?!お前らまだ付き合ってなかったの?!俺はてっきり付き合ってるもんだと思ってたぞ!!カイハラもビックリするぞそれ!!言ったろ!!」
ニカは恥ずかしそうでしたがなんだか嬉しそうでした。
これからは恋人のニカと一緒に色んな所にいくぞー!!
ニカ「・・・そういえばタクミさ、2回目のデートの時にさとっておきの釣り場があるって言ってたじゃん?そろそろ私をそこに連れて行ってよ。」
タクミ「おお、そうだった!行こうよ!そこでキャンプしようぜ!!今度の獲物はブラックバスじゃないよ!♪」
ニカ「キャンプ?泊まるの?」
タクミ「キャンプ道具は全部持ってるから♪テントも料理道具も全部♪・・泊まりは・・・任せる、お父さんお母さんに言わなきゃいけないでしょ?(本当は泊まりたい)・・・本当に誰も知らない、釣り仲間にも誰にも教えてないとっておきの場所なんだよ♪・・・ちなみにウエーディングシューズ持ってる?」
ニカ「あるよ!渓流釣りなの??」
タクミ「そう!さすが!イワナを狙おう!!」
ニカ「いいね!♪楽しみ!」
キンキンに冷えたビールを勢いよく飲み干しました。
なんか友達であった今迄とは違って凄くドキドキするなぁ。
ニカの嬉しそうな笑顔を見て、僕も笑顔になります。
趣味が高じて付き合うなんて今までに一度もありませんでした。
・・・就職失敗して・・・もうダメかと思ったけどまだまだいいとこあんじゃん、俺の人生♪♪♪
後半へ続く