お疲れ様です。
今日も明日もエイルです。
友人の汗っかきとのお話を書いた所、皆様のおかげで非常に評判が良い記事になりました。ありがとうございます。
前回のスポーツ大会で私達「チーム汗っかき」は崖っぷちに立たされました。
これを窮地と呼ばず、なんと呼ぶのでしょうか・・・・。
あっピンチか。
前回までのお話はこちら
↓
団体戦テニスダブルス大会は続きます。1チーム5組のダブルスのペアを作って戦います。5試合のうち3試合勝てば次の戦いに進みます。
先鋒の経験者エース・ハラさんが不発。
・・・これを受けて全員長椅子から転げ落ちました。
次鋒に運動神経の良いK子とパイナップル頭のうめを投入しましたが、相手に経験者が居り完敗。
2連敗した後、いよいよ中堅の私と汗っかきペア(テニス経験無し)まで回ってきました。
俺「・・・・・どう戦う?」
汗っかき「そういえばテニスって前衛と後衛があるよなー!!」
俺「二人とも後衛でコートを半分ずつ守った方が良くない??前衛の練習なんて一切してないからな。」
汗っかき「そうだな!わかりやすいし、その半分ずつの方がいいわ!」
実際今日初めてラケットを握り、10分ほど練習していたのですが、前衛のボレーやスマッシュなどの練習は一切していませんでした。
しかしそんな事は言ってられません、裸一貫で望むしか手は無いのです。己の肉体のみで望んでいくしかないのです。
力也「頼むで2人共ー!!」
K子「頼むさぁー!!」
うめ「相手女の子だぞぉ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・
私・汗っかき「え?・・」
相手はアサとジミ子という女性コンビでした。
・・・・当初のルールだと女性1人につき1点加算・・・・・。
いきなり2点ビハインドで試合が始まる事になりました・・・・。
汗っかき「おいおい!!男女差別だろそれは!!良くないぞ!!」
その説明を受けてからテニス大会を始めたでしょう。
4点先取で1ゲーム、トータル2ゲーム先取したほうが勝ちになります。
ルール通り2点ビハインドで始める為、1点でも向こうにやれば向こうはそのゲームを取るリーチがかかります。
マジでちょっとしたミスでもしてしまうと一瞬で大火傷です。まさに女性。取り扱い注意です。これはマジで集中しなければなりません。
ここ一番でジャンケンで負けてしまった為、サーブ権を取られてしまいました。
汗っかき「あー---!!!!!」
私「レシーブ集中だ汗っかき!!」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
アサがサーブを打ち込みます。
パコーン!!
私「おりゃ!!・・・あー--!!!!」
私は力を入れ過ぎてしまいホームランを打ってしまいました。
汗っかき「やばい!!もうゲームポイントだ!!」
私が大ミスをしてしまって相手チームがゲームポイント(次の1点を取ればゲームを取られてしまいます。)
私「くっそぉ・・・ミスったぁ」
汗っかき「まだ慌てるような時間じゃないぞエイル!!」
私「仙道・・・・。どっかで聞いたことあると思ったら仙道・・・・。」
まるでスラムダンクの仙道のように私を落ち着かせてくれる汗っかき。となると、私は仙道のチームメイトである越野か植草でしょうか。
そんなふざけた事を言ってる場合ではありません。
汗っかきも私も、相手チームのアサもジミ子も真剣です。大学に入り初めてのスポーツ大会なのです。
ここで負けたらナメられた4年間になります。(※ そんなことはありません。)
ここで負けたらナメられ続ける4年間になります。(※ そんなことはありません。)
最近までバラバラの地区で過ごしていた人間が、47都道府県の各地からから集まり、このテニス場でダブルスをしているのです。こんな奇跡はどこにあるのでしょうか。
アサがサーブを打ち込み、汗っかきが肘の可倒範囲を超えた変な打ち方で返します。
これこそ本当のテニス肘です。
更にアサがそのボールをバックハンドで鋭く返し、私もそのボールに食らいつきます。飛びつきます!!
私「おらぁぁぁ!!!」
ポコォーーン!
フワッとしたボールがジミ子の頭上を越えていきます。
コンッ!!
ラインギリギリに決まるロブ。ラケットが上を向いていた為山なりのボールになることで相手コートに入りました。
高校の頃に、マリオテニスをしていてよかった・・・・・。
おおおおお!!
私達の応援席からマーフィーやK子やうめの応援が聞こえてきます。
汗っかき「おおお!!!エイルやったぞ!!」
私「よっしゃぁ!!!!(・・・あっぶねぇ・・・・。)」
なんとかこれで1点返しました。
しかし、依然1回もミスできない状況が続きます。
アサがサーブを打ち込み、私は膝を変な方向に曲げながら返していきます。
ジミ子がそれを大きく空振り!!
汗っかき「おっしゃー!!!流れが来たぞ!!」
ハイタッチを交わす私達。
力也「ええぞーお前ら!!」
マーフィー「いけるいける!!!」
応援席もギャラリーもかなり盛り上がっています。ウィンブルドンを越えています。
絶対に倒さなければならない相手を前に、怖気づいてはいけません。負けられないからこそ、私達の関節が変な方向に向いているのです。
私「倒すぞ!!」
汗っかき「もちろんだ!!!」
・・・・・・・・
ナイスレシーブ!!・・・・
いいぞいいぞ!!・・・・・・
・・・・・・・・・・・
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汗っかきナイス!!
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
よぉしよぉし!!!!!・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
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粘れ粘れ!!!!
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
あー---!!!!負けたぁ!!!!
私達はラリーでかなり粘りましたが、第1ゲーム目を取られてしまいました。
私「くっそー!!!アサかなりうめぇわあいつ!運動神経よすぎる!!たしか元バスケ部だって言ってたな!!」
汗っかき「エイル、まだだ!!次のゲームだ!!こっちのサーブゲームだ!!」
怒っているのではありません、真剣なのです。本当に勝とうとしている人間の表情というものは分かるのです。伝わるのです、恐ろしいほどに伝わるのです。私だけではありません、チームメイト全員に伝わっていくのです!!
私「俺だって諦めているわけじゃあない!!!」
うめ「そうだ!その通り!!ドンマイ!!まだいけるよ!!」
K子「諦めちゃだめさぁー!」
ダーエー「お願い!勝ってー!!」
エース・ハラさんが5番手出場の為のアップをしていました・・・・。
私・汗っかき「・・・・・・・・・・・・・・」
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
チラッと横目で汗っかきの顔を見ると、汗をかいていましたがまだ目が全く死んでいません。
本当の勝負師の顔になっていました。
よーし、いくぞ!!嵐の2ゲーム目に!!!
素人だけどな!!・・・この未完成のアマチュアの意地を俺達が見せてやるぜ!!!
続く